皇室と日本精神



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良い企画だと思った。

ぜひともこういった企画を続けられることを望みたい。

[-] .1. 企画そのものへの要望

書籍単体での販売を希望。

別キャンペーン「柳田國男の「神道と民俗学」」の特別価格のようなディスカウントであればなお良ですが、特別価格でなくてもまだ良いかと思いました。何かの企画と抱き合わせよりは、書籍単体の販売のほうがまだ個人的には有益です。(「国難と北条時宗」はぜひ読みたいのですが、単体での販売はないでしょうか?)。

なぜ書籍販売を優先して希望しているかといいますと、動画系のセミナーは、値段の割に内容が薄いからです。むしろ、書籍のみのほうが10倍はコスパが良いと感じていますので、ご理解いただけると幸いです。

[-] .2. 本書への感想

[-] .2.1. 概要

今、一般市民が国宝に触れることができるものとして書や詩や芸術品・ 建築物などがあります。 これらはそれ自体素晴らしいものですが、その宝の背景には、 それを生み出すに至った作者の心の発動があります。 この作者日本人個人の成長の背景には、家族があり文化があり、 それを育んできた風土があります。 この目に見えない社会的靭帯をよくよく観察してみると、 そこには日本人の心・精神を形作っている背骨とも言うべき存在・ すなわち「國體」が見えてきます。

荒廃した社会には国宝など生まれてきません。 従って、国土保全・国防、というものも國體に関係してきます。

[-] .2.2. 誡太子書

誡太子書の章を読んだ時、あたかも國體護持に向けての花園天皇のお覚悟が時空を超えて一国民である小生にも諭されているかのような感覚を覚えました。

誡太子書の章は原文・書き下し文・現代語訳が並列されており、現代語訳にて理解が進むと同時に、原文によって花園天皇のご意思・皇太子に向けての國體継承の帝王学を伝授せんとされる現場のリアリティをお側で聞かせていただいたかのようでした。

書の息遣いを感じることができ、非常にありがたきことと思うとともに、もっと早くこの書に出会っていれば、と強く思った次第です。

誡太子書、青空文庫や御社にて原文・書き下し文、現代語訳併記のものが出版されることを望みます。

[-] .2.3. 白村江の教訓

明治天皇の征韓論への御聖断の背景に天智天皇の時代の白村江の教訓を持ってされた、と言う下りは、國體の・そして歴史の重要性を知る良き事例と思えました。

[-] .2.4. 詠歌大概御抄の解説

p.167 詠歌大概御抄の解説、ネットで検索しても出てきませんが、本書には大変貴重なことが書かれています。小生、二宮尊徳翁の言葉がオーバーラップされました(二宮先生語録 (致知出版社版であればp.339) [426] 天智天皇の御製)。

わずか一行の詩にこれだけの意味を込めることは、一言一句に魂を込める言霊の背景があるのだと思います。

逆に、残念なのは、その一言一句に込められた意味が今や失われ詩の表面的な言葉の解釈にとどまり、その裏の國體論が忘れ去られている点です。補注をし、國體論における歴代天皇の詩の意味の体系化が必須と思われます。

[-] .2.5. 國體論の体系化に向けて

国家論における頂点が國體論であり、その体系の中に国防・富国・政治経済・法律・科学技術・農業・道徳などが位置づけられると考えます。

本書を通じ、国防について天皇御自ら語られたことに触れることができたのは望外の喜びでした。ここを歴史的にも現代的にも深堀りできれば(講座としてご提示いただければ)、と思っています。

また、一歩進んで國體論における情報戦・謀略についてもまた学ぶ必要があるのではないでしょうか。ここは落合史観の援軍が必要かと思う次第です。小生にとってはファクトチェックがほぼ不可能な領域ではありますが、これがないと、大東亜共栄圏がなぜ生まれたかにつながらないと思うのであります(軍部の暴走という視点からだけでは説明つかないことが多々あるからです)。田中英道先生の近現代史観は落合史観と掛け合わせて真実に更に一歩近づけると思っております。掛け合わせるとは即ち科学的進化・再構築を意味します。

[-] .3. 江戸時代の國體の揺らぎ

宝暦事件(*) を知るに、江戸時代の天皇の位置づけが揺らいでいたことを初めて知りました。

「公家諸法度」は教科書で単語だけ知っておりましたが、幕府と皇室・公家がどれだけ対立していたのかは分かっておりませんでした。

(*) https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%9D%E6%9A%A6%E4%BA%8B%E4%BB%B6

[-] .4. 内容への一国民からの反対意見

復刻と言う活動はすばらしいのですが、小生、本書の内容に関して1つ反対意見があります。それは、「国史に現れたる日本精神」章「五 安土桃山時代」(p.337〜)の結論に同意できない、という点です:

> 之を望むものも望むものであれば、また之を与えた者も与えた者である

これではトルデシリャス条約と同じではないでしょうか、と。他の御社セミナーでも取り上げられているように、ヨーロッパの大航海時代(=アジア植民地政策)に対する秀吉の対抗戦略であるのであれば、秀吉自身ももう少し緻密かつ現実的な(兵站など)実際の行動に移ってほしかった、というのが小生の感想です。そして、辻氏も愉快云々の感想レベルではなく、國體論 > 計略論 > 戦略論、の戦略体系の元に記述いただきたかった、と思いました。

GHQ が敢えて突っ込むとすれば、この点ではないでしょうか。

[-] .5. 誤記?

2箇所、誤記と思われる部分を見つけました。原点に当たり誤りの確認が取れてますので、今後の出版では改訂・又はメモ1枚の添付があると混乱が少ないのではと思いました:

p.111 の「変通を変通を弁じ」→「変通を弁じ」 p.110 の原文によれば繰り返しは無い点、及び原点(*) p.62 より確認

p.308 その後意気 → その御意気 原点(*) p.160 より確認

[-] .6. 参考






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