ジム・クレイマー



目次
  1. ジム・クレイマーの"ローリスク"株式必勝講座
    1. 第1章 何が株価を動かすのか
      1. もっとも重要なファンダメンタル
      2. 第2章 「トップダウン」アプローチの手引き
        1. 雑音たち
          1. もっとも重要な銘柄・キャタピラー
          2. 第4章 社会と経済の7つのメガ・トレンド
            1. 古いハイテク
              1. 数値は、イノベーションの結果として生まれるもの
            2. ジム・クレイマーの株式投資大作戦
              1. バイ・アンド・ホールドの呪縛を解く
                1. 第3章
                  1. 教訓1: 売りは、「いくらで買ったか」は忘れ、これから先どうなるかだけで決めること
                  2. フィーバーが崩れ始めるタイミング
                    1. トレーディングのための10のルール
                      1. トレーディングと長期投資と混同するべからず
                        1. すでに発生した損失は実現すべし
                          1. 欲張って持ちすぎて損失に終わらせるべからず
                          2. 長期投資のための25のルール
                            1. ブルもベアもそれなりに成功するが、「ピッグ(豚)」は身を滅ぼす
                              1. 1時に全額を投入すべからず
                                1. 事業は傷んでいないのに株価が傷んでいる銘柄を探せ
                                  1. 分散投資は百利あって一害なし
                                  2. その他、ジム語録
                                    1. 必要なのは強い規律と自制心(p.24)
                                      1. 「サルでもできる投資ルール」…などありえない(p.24)
                                        1. チャートには決して騙されるな(p.142)
                                          1. 短期間…で見ると、ファンダメンタルは株価変動のごく一部しか説明しない(p.159)
                                            1. 「相場の変動は無視して成長株を保有し続けなさい」の大嘘(p.196)
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                                          [-] 1. ジム・クレイマーの"ローリスク"株式必勝講座

                                          いつも参考にしている春山昇華氏のサイトで、 ジム・クレイマーの新刊本を推薦されていた: http://blog.livedoor.jp/okane_koneta/archives/51820514.html

                                          もしかしたらジムの前著もこの春山氏の推薦だったのかもしれない。

                                          前著は確かによかった。大竹氏・ピーターリンチ氏・バフェット氏に並ぶ 良い内容だと僕は思った次第。

                                          なので、この新書を買おうと 2度ほど本屋に寄ったのだけど、 なぜか見つからない(あの神田三省堂でも!)(2015年4月時点)。 誰かの陰謀だろうか(嘘^^;)。

                                          で、仕方なく(*) amazon から購入した次第。

                                          (*)僕は、基本的にまず本屋で本を買う派。どんな内容か、パラパラとめくって、 著者の真剣さを見ないことには買わないから。

                                          [-] 1.1. 第1章 何が株価を動かすのか

                                          ジムは、「効率的市場仮説」に真っ向から挑戦する。

                                          大手の機関投資家は、セクター内の最高の銘柄も最低の銘柄もひとからげにしたイン
                                          デックスを組み入れることを、「投資」と考えるようになってしまった。実はここが
                                          儲けにつながる面白いところなのだ。
                                          …学者やえせ伝道者は、市場は効率的だからインデックス・ファンドやETFに勝るもの
                                          はないとお説教を垂れる。(p.61)

                                          山崎元氏も、ジムほど熱くはないけれど、

                                          • 株価指数に対するインデックス・ファンド(ETFなども含めて)が、理論的な裏付けを 持つ最も効率的なポートフォリオだというのは嘘だ。 インデックス・ファンドの長所は、もっぱら手数料が安いことであり、次いで、ター ゲットとなる指数にもよるが、分散投資が行き届いている(事が多い)という点だ。

                                          と言われている( http://plaza.rakuten.co.jp/isyamazaki/diary/200705040000/ )。

                                          [-] 1.1.1. もっとも重要なファンダメンタル

                                          もっとも重要なファンダメンタルは、PER でもなく ROE でもなく、ジムによれば こうだ:

                                          それは企業の成長率だ。(p.79)

                                          これは僕が常々考えていたことと同じで、非常に心強いものを感じた。

                                          僕は、株式投資に限らず、大事な事は「成長だ」と常々思っていた。

                                          • Windowsが素晴らしいのか?Macなのか?Unixなのか?

                                          ** → 僕の答えは「最も成長しているOSが素晴らしいOS」だった。

                                          • 国の栄枯盛衰を決めるものは何か?

                                          ** → 僕の答えは「その国が成長していること」。

                                          これではほとんどトートロジーなのだけど、
                                          要は、僕の言いたいことは、国を滅ぼしたくなければ、成長するしかない、
                                          ということだ。

                                          ** 停滞した国、荒廃した国、滅んでしまった国…。

                                          例えば、今のギリシャは停滞から荒廃に向かっている真っ最中なのだけど、
                                          最も注目するべきは、その国の国民の心だ。
                                          2015年1月、国民は「反緊縮路線」を唱える政党を指示したけれど、
                                          結局同じ問題に直面することは目に見えている。
                                          借金することを正当化するような心理が蔓延している国に明日はない、
                                          と僕は思っている。

                                          [-] 1.2. 第2章 「トップダウン」アプローチの手引き

                                          [-] 1.2.1. 雑音たち

                                          膨大な情報の海に溺れないよう、指針は必ず必要だ。

                                          マスメディア(TV・新聞・経済新聞)の酷さは改めて言うまでもないけれど、 「反対」の口だけの人たちもまた参考にはならない。

                                          加えて、ジムは言う:

                                          大統領の選挙キャンペーンの演説、FRBの理事長の議会証言、中国政府の混乱した
                                          メッセージ、欧州中央銀行の玉虫色の報告書。メディアが銘柄選択に役立つと声高
                                          に宣伝するこれらのどこを探しても、本当に役に立つ情報は見当たらない。(p.88)

                                          これら雑音を排除すると、明瞭な市場の鼓動が聞こえてくる

                                          …という言い方はカッコつけすぎかな(笑)。

                                          別に僕が鼓動を聞けるわけではなく、単にそうしたいと言う願望を 述べただけ(苦笑)。

                                          [-] 1.2.2. もっとも重要な銘柄・キャタピラー

                                          私がフォローする何百もの銘柄の中で、もっとも重要なのが、キャタピラーの
                                          四半期業績開示のコンファレンス・コールだ。(p.100)
                                          ...
                                          同社のマージンが低下し始めたことは、経営の問題でも製品の問題でもなく、
                                          需要が後退し始めたことの「指標」と考えるべきなのだ。(p.100)

                                          うーん、面白い。世界情勢を見るには、政治家の発言ではなく、 キャタピラーの受注動向を見れば良い…こんなことを教えてくれる人は今までいなかった。 もちろん、僕が単に不勉強だっただけなのだけど。

                                          日本で言えばコマツに相当するのかな?ざっと調べると、2倍強の企業規模のようだ:

                                          項目                            キャタピラー      コマツ
                                          ----
                                          建設機械部門売上高(2013)        約4兆円           約1.75兆円

                                          世界帝国アメリカとドメスティックな日本の建設企業…という勝手なイメージを 持っていたけど、それほどの差は無い、と言うのが僕の印象。

                                          コマツをフォローするのもそれほど間違ってはいないのかも。

                                          [-] 1.3. 第4章 社会と経済の7つのメガ・トレンド

                                          [-] 1.3.1. 古いハイテク

                                          ジムの言う「古いハイテク」の典型例がデルやHPなのだけど、 まさか自分のいた業界が「古い高度技術」と呼ばれることになろうとは、 歴史という歯の残酷さを感じずにはいられない…。

                                          [-] 1.3.2. 数値は、イノベーションの結果として生まれるもの

                                          ROE, PER, 成長, …。

                                          指標は色々あるけれども、これらは結果だ。

                                          経営の、イノベーションの。

                                          投資家側は結果としての ROE 等の指標を元に投資していいのかもしれない。

                                          しかし、それらは経営やイノベーションから表出してくるものだ。 改めて言われると当たり前のようだけど、つい忘れてしまう事柄でもある。

                                          図に表すとこうなる、と僕は思っている:

                                          投資家たちの見る目(`・ω・´)キリッ
                                          ↑
                                          ROE, PER, 成長, …
                                          ↑
                                          イノベーション
                                          ↑
                                          経営

                                          原動力としてのイノベーション、それを支える経営、と僕は位置づけた。

                                          この依存関係を書いたのには理由がある。

                                          よく、大竹氏が「経営の重要性」を指摘するのだけど、 イノベーションもない会社で経営だけを重視したって何らの利益も生み出さない。

                                          一方、親閲化学だったかの会長を務められた方の本を引用し、 在庫などの指標を巧みに舵取りすることの重要性は、確かに大事だ。

                                          また、ジムが別のページで述べていたように、 倒産の危機にあるある会社に必要なのは、イノベーションではなく まず止血だ、というのは大変示唆的だ。

                                          結局、依存関係で言うと、イノベーションは経営あってのものだ、 ということが言えると思うのだった。

                                          まだ読み途中なので、ここまで。失礼!

                                          [-] 2. ジム・クレイマーの株式投資大作戦

                                          どこのサイトだったか忘れてしまったのだけど、 そこのサイトの個人投資家の方は、ほとんどの本を無意味と称する一方で、 この本を高く評価していたのだった。

                                          そこで、気になり読んでみたわけだけど、なるほど、これは良書だ。

                                          具体的なケーススタディがあり、耳に痛い内容も多い(^_^;

                                          [-] 2.1. バイ・アンド・ホールドの呪縛を解く

                                          …ずっと保有することにこだわるなら…すべて水泡に帰すかもしれない。
                                          柔軟性を欠く、という弱みが致命的損失をもたらすことになるだろう。
                                          p.40

                                          会社は倒産するのだ。

                                          10年・20年、平均株価が上昇を続けている、という統計事実は事実だが、 このことは、個別の会社が10年後も存在していることを何ら保証してくれはしない。

                                          バイ・アンド・ホールドで紙くずになるなら、何のための バイ・アンド・ホールドだろう。

                                          「一度決めた方針は、たとえそれが間違っても変えるなかれ」
                                          なんていう投資の掟はどこにも存在しない。
                                          p.41

                                          だからこその、柔軟性であり、「バイ・アンド・ホームワーク」なのだった。

                                          柔軟性こそが一番保守的な投資手法である。
                                          p.42

                                          [-] 2.2. 第3章

                                          [-] 2.2.1. 教訓1: 売りは、「いくらで買ったか」は忘れ、これから先どうなるかだけで決めること

                                          ブートキャンプさながらの夫婦間のやりとりが面白い(^_^;

                                          ジムが買ったメイタグが6ドル下がった。さてどうする?

                                          …この考え自体が既に「負け」なのだ。

                                          買い増すべきかどうか。

                                          …この考えも誤りだ。この点、大竹氏と同じだ。「ナンピンは絶対してはならない」と。

                                          [-] 2.3. フィーバーが崩れ始めるタイミング

                                          すべての新規公開銘柄が公募価格を下回り始めた。…
                                          それこそが「撤退せよ」というシグナルなのだ。
                                          p.217

                                          とは言え、大竹氏が言っているように、頭と尻尾はくれてやるのが良い、 と僕は思っている。ジムのように最後の瞬間まで儲けを絞りとろうとするのは 少し僕の心臓に弱いのだ。

                                          [-] 2.4. トレーディングのための10のルール

                                          気になったポイントを抜粋。

                                          [-] 2.4.1. トレーディングと長期投資と混同するべからず

                                          いやー、耳が痛い。買った銘柄が下がり始めた場合、 せめて買値に戻るまで保持していようと、色々と言い訳をはじめていたのだ。曰く、

                                          • ナンピン
                                          • 長期投資

                                          …と。

                                          これで失敗した銘柄はたくさんあるが、恥を晒して自分に言いきかせるために 公開しておきたい:

                                          • ダイエー
                                          • きんでん
                                          • スカイマーク
                                          • 三菱自動車
                                          • しまむら

                                          長期投資とトレーディングは戦略が180度違う

                                          このことを学ぶのにどれだけ失敗したか…。

                                          これらを株価が戻るまで保持しようとするのは

                                          負け犬の発想

                                          なのだ(p.243)。

                                          [-] 2.4.2. すでに発生した損失は実現すべし

                                          損切りしないことで塩漬けにして「長期投資」と嘯いている損している僕がいましたよ、と。

                                          [-] 2.4.3. 欲張って持ちすぎて損失に終わらせるべからず

                                          トレーディングで買った銘柄が値上がりした。

                                          売るべきか長期投資に切り替えるべきか?

                                          ジムの奥さんのセリフが最高だ:

                                          トレーディングで利が乗ったからと言ってそれを保有し続けるのは、
                                          『歓迎』という言葉に甘えて長居する客と同じで、最低よ
                                          p.240

                                          一生寄り添うのか、一定期間だけのおつきあいの客なのか。

                                          …全く別の対応が必要、ということがわかるセリフではないか。

                                          [-] 2.5. 長期投資のための25のルール

                                          トレーディングとは180度異なる長期投資。これをもう一度胸に刻もう。

                                          気になったポイントを抜粋。

                                          [-] 2.5.1. ブルもベアもそれなりに成功するが、「ピッグ(豚)」は身を滅ぼす

                                          ジムは、トレーディングとは正反対の戦術を述べるのだった:

                                          長期投資の基本は、これと決めた銘柄の株価が下がれば、買い下がることにある。
                                          p.247

                                          と、同時に、この段落でジムは明言はしていないけれど、 こういう意味のことを言っているのだと思う:

                                          長期投資でも相場が加熱しているなら「売れ」

                                          と。

                                          ピッグを批判しているのは、そういうことだ、と理解した。

                                          [-] 2.5.2. 1時に全額を投入すべからず

                                          これは、大竹氏・FAIの林氏等、多くの人が説いていることだと思う。

                                          僕も、最初はなかなかうまくいかなかったのだが、 T-ZONE の失敗以降、やっと会得した「技」なのだった。

                                          原理は難しくない。ナンピンとも異なる。初級〜中級の技なのではないだろうか。

                                          [-] 2.5.3. 事業は傷んでいないのに株価が傷んでいる銘柄を探せ

                                          この逆と混同するべからず!

                                          反面教として、ジムはサン・ゲートウェイを上げている。 サンが最終的にオラクルに買収され消えていく過程は、 「事業が傷んだ結果が株価に反映されている」もので、これこそ大損の道なのだった。

                                          下がれば良い、というものではない。

                                          • 株価が下がる
                                            事業が傷んでいる:→ 損切りでも売り
                                            事業は傷んでない:→ 買い

                                          この分水嶺を見極めるのはまだ僕にはうまく行かない。 偶然うまく行ったのはシャープだろうか。だが、これにも確信があったわけではない。

                                          [-] 2.5.4. 分散投資は百利あって一害なし

                                          ま、これは基本中の基本。僕も早いうちに会得できたので、 ダイエー・JAL・SFCG が潰れた(ないしは清算)時も血は出たけれど、 死にはしなかったのだった…。

                                          「量と期間でコントロールする」という大竹氏の言葉は金言だと思う。

                                          [-] 2.6. その他、ジム語録

                                          [-] 2.6.1. 必要なのは強い規律と自制心(p.24)

                                          [-] 2.6.2. 「サルでもできる投資ルール」…などありえない(p.24)

                                          [-] 2.6.3. チャートには決して騙されるな(p.142)

                                          実際のところ、ほとんど無価値なのだ。
                                          p.143

                                          [-] 2.6.4. 短期間…で見ると、ファンダメンタルは株価変動のごく一部しか説明しない(p.159)

                                          [-] 2.6.5. 「相場の変動は無視して成長株を保有し続けなさい」の大嘘(p.196)

                                          当時もてはやされた成長株は、その後決して復活することはなかった。

                                          第7章以降、まだまとめてない。






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